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2021年2月25日

Siggraph asia 2020

ヤェム ヴィボル(東京都立大学)

 Daeguで行う予定だったSiggraph Asia 2020は,Siggraph 2020と同様な形で
バーチャル学会として開催されました.イベントの開催には,事前に研究内容を調
査するためのPre-recorded Sessionsと,Contributorsとリアルタイム対話のた
めのLive Sessionsがありました.Pre-recorded Sessions では,12月4日から
Contributors の録画発表の再生が可能となり,これによって各参加者が自分の参
加ページで自由な時間で発表を見ることができます.そして,10日から13日にかけ
てZoomを用いたLive Sessionsとなり,発表者に質疑やコメントを直接することが
できます.またLive Sessions期間中,Siggraph Asiaイベントのページに
OpeningやKeynoteなどのTalksのLive放送もありました.

 Emerging Technologies のLive Sessionsについては,3分Live Demoと7分
質疑,そして各セッション終了直前に発表者間のディスカッションがあり,いつも
と同じ盛り上がるセッションでした.直接体験できなく残念な気持ちもありました
が,完成度が落ちないレベルの高いデモをリアルタイムで見ることができ感動しま
した.オンライン開催で一番良かったのは,多くのセッションに参加でき,様々な
研究内容を調査しやすくなる点だと思います.これまでにEmerging
Technologiesの発表者として参加し,毎日デモの準備があったためTechnical
PapersやCoursesなどのセッションに参加できませんでした.しかし今回は,せっ
かくなので,Technical Papersなどにも参加してみました.しかしながら,研究
分野が非常に広くやはり理解できない発表がとても多かったです.

 私のLive Demoの内容は,Dual Bodyでした.これは,あるタスクを理解できる
知能ロボットに音声でオペレータの意思を伝え,ロボットがタスクを実行している
際に,映像や音声などの感覚フィードバックを受動的にオペレータに与える,遠隔
オペレーション手法のことです.デモ・発表は19件あり,すべて興味深かったで
す.特にKimらのMAScreenというデバイスは面白かったです.これは,マスクを掛
けている顔の表情を,マスクに埋め込んだLEDで表示する,ウェラブルディスプレ
イです.また,SuzukiらのMid-Air Thermal Displayについて直ぐに体験してみ
たかったです.これは,超音波で手に温度を提示するデバイスですが,温度を知覚
するのにユーザがメッシュグローブを装着する必要があり,その現象を深く知りた
かったです.

 Siggraph Asia 2021は,12月14日から17日かけてバーチャルではなくリアル
で,東京で開催される予定です.開催の形がまた変わるか分かりませんが,バーチ
ャルでも,リアルでもまたはハイブリッドでも参加できることを楽しみにしていま
す.

https://sa2020.siggraph.org/en/

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