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2014年5月27日

CHI 2014 参加報告

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|◆ CHI 2014
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岡崎 龍太(電機通信大学)

 2014年4月28日から5月1日の4日間に渡り,カナダ・トロントにおいてThe ACM
CHI Conference on Human Factors in Computing Systems 2014 (以下CHI)が開催
された.本会議は今回1982年より毎年開催されており,今年で32回目の開催となっ
た.HCI分野におけるトップカンファレンスのひとつであり,毎年数千人という参
加者が集まる.
 開催地であるトロントは,五大湖のひとつであるオンタリオ湖西北に位置するカ
ナダ最大の都市であり,オンタリオ湖を挟んで反対側にはかの有名なナイアガラの
滝がある.会議はCNタワーの真隣にあるメトロ・トロント・コンベンションセンタ
ーで行われた.
 初日,会議はユーモアあふれるオープニングから始まった.CNタワーが昨年度開
催地のパリにあるエッフェル塔よりも高いことを「CHIが年々進化を続けている証
拠」として示すなどのジョークを交えたり,CHIオリジナルMoose(ヘラジカ,カナ
ダの象徴的動物)ぬいぐるみを会場に投げ込んでプレゼントしたりと,会場はさな
がら祭典の様相を呈していた.またオープニングによると今年のPaperとNoteの総
投稿数は2043件,採択数は465件で採択率は22.7%とのことだった(Work-in-
Progressは241件,Interactivityは64件).口頭発表は最大15のパラレルセッショ
ンで開催されたため,全てを聴講することはできなかったが,興味深かった発表を
以下にいくつか挙げる.

・Effects of Display Size and Navigation Type on a Classification Task
(Best Papers)
クラス分けタスクにおいて,大型のウォールディスプレイとデスクトップ用モニタ
の作業効率の違いを調査.情報が細かい文字で書かれている場合,ウォールディス
プレイの作業効率が向上した.
・Type-Hover-Swipe in 96 Bytes: A Motion Sensing Mechanical Keyboard
(Best Papers)
メカニカルキーボードの各キーの隙間に近接センサを配置することで,メカニカル
キーボード上でスワイプ,ピンチなどといったタッチパッドのような操作や,ホバ
ー操作,固定ジェスチャ認識等も可能にした.
・An EEG-based Approach for Evaluating Audio Noti?cations under Ambient
Sounds (Honorable Mentions)
着信音や通知音の評価について,従来用いられてきたアンケート等の主観評価に変
わって脳計測(EEG)を導入し,通知音の評価にユーザの認知状態といった新たな軸
を取り入れた.
・GaussBricks: Magnetic Building Blocks for Constructive Tangible
Interactions on Portable Displays (Honorable Mentions)
タッチパネル裏面に磁気センサアレイを配することで,タッチパネル上で磁石入り
ブロック(GaussBrick)を使ったタンジブルインタラクションが可能なデバイス.

 会議2日目の夜にはCHI Japan Nightが開催され,HCI分野で活躍する先生方・企
業の方・学生との交流を行うことができた.筆者は本会議に初めて参加したが,会
議の規模,発表のレベルの高さ,朝早くから夜遅くまで一日中繰り広げられる議論
や様々なイベントなど,どれをとっても圧倒される内容であった.次回の会議は
2015年4月に韓国・ソウルで開催予定である.
公式サイトURL: http://chi2014.acm.org/

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