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2016年12月27日

ICAT-EGVE 2016 参加報告

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|◆ ICAT-EGVE 2016 参加報告
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山下 聖悟(東大)
 ICAT-EGVE2016は今回で第26回目の開催となった,人工現実感とテレイグジスタ
ンスに関する国際会議である.この度の開催日程は,2016年12月7日から9日であ
り,開催場所はアメリカ アラカンソー州のリトルロックにあるClinton President
ial Libraryであった.従来,ICAT-EGVEはヨーロッパ,あるいは日本にて開催され
てきたが,今回は初のICAT-EGVEアメリカ開催であった.
 発表件数は,17件(内short paper 3件)であり,採択率は50%であった.会議に
は発表者45人に加え学生ボランティアが10名程度参加した.発表の他にも,スポン
サーデモとしてポータブル没入型バーチャルリアリティ環境(CAVE)や,レザープロ
ジェクター等の展示が行われた.
 Best Paperには,Christian Scheelらの”An efficient interpolation approac
h for low cost unrestrained gaze tracking in 3D space”が選ばれた.
対象の研究は,ユーザの見ている点の3次元的な位置を,頭に取り付ける視線トラ
ッキングシステムと,頭の位置を取得する位置トラッキングシステムを組み合わせ
ることによって取得する方法について議論したものであった.Best Short Paperに
は山下聖悟らの ”AquaCAVE: An Underwater Immersive Projection System for E
nhancing the Swimming Experience”が選ばれた.対象論文は,スイミングプール
型の没入型バーチャルリアリティ(VR)環境に関するもので,水中VR環境の応用可能
性,実装の際に問題となる水特有の特性と解決策などについて述べられたものであ
った.
 2日目の招待講演には,Scott Parazyinski氏が招かれ”Extreme Environments
as a Catalyst for Innovation”という題目で公演を行った.講演内容は,宇宙や
火山などの極限の環境で活動を行っているScott Parazyinski氏の実体験について
まとめたものであり,人生におけるリスクの取り方に関するメッセージが届けられ
た.3日目の招待講演には,Rudolph Darken氏が招かれ”Innovation,Entrepreneu
rialism,and Intellectual Property from a Technologist’s Point of View”と
いう題目で公演を行った.公演では,大学内でアイデアをコンセプト段階からプロ
ダクトに成長させる際に重要となる点に焦点を当てた議論が行われた.
 1日目の夜にはRock Town Distilleryでの夕食が行われた.イベントでは,ウイ
スキー工場でのウイスキーテイスティングやDJの音楽も披露され,終始賑やかな夕
食となった.2日目の夜には,UALR’s Emerging Analytics Centerの見学と食事が
あった.Emerging Analytics Centerでは,高解像度な最新型の没入型VR環境(CAVE
)や,ポータブル没入型VR環境を初め,ディスプレイ技術に関する最新鋭の研究が
紹介された.
 次回のICAT-EGVEの開催時期や場所については,ICAT-EGVE2016開催時点では決ま
っておらず,オーストラリアのBruce Thomas’/Mark Billinghurst’sグループを中
心に準備を進めているとのことである.

http://icat-egve-2016.org/index.html

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