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2017年11月27日

ISMAR2017 参加報告

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|◆ ISMAR2017
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八木 賢太郎(慶應義塾大学)
 2017年10月9日から10月13日にわたりIEEE International Symposium on
Mixed and Augmented Reality2017 (ISMAR2017)がフランス,ナントにあるLa Cité
Nantes Events Centerにて開催された.本会議は今年で16回目の開催となる.
 本年度はPaper Sessionにて31件,Poster Sessionにて61件,Workshopにて23
件,Demo Sessionにて16件の発表が行われた.総投稿数は116件であり(2016年
度は84件)Paper Sessionの採択率は29.4%であった.Keynote Speechでは2人の
講演者が登壇された.PTAMの開発者として知られMicrosoft ResearchのGeorge
Klein氏はHoloLensに利用されているマッピング,トラッキング技術について,
Inria Nancy Grand EstのMarie-Odile Berger氏は,異なるシーンにおいても頑健性
を損なわないような姿勢推定,シーンモデリング技術について講演された.どの発
表,講演においても非常に多くの方が聴講に訪れておりメイン会場は常にほぼ満席
の状態であった.また皆が積極的に質疑応答に参加しており国内会議とは違った雰
囲気を感じた.
 Best Paper Awardは Hessam Roodaki ら(ミュンヘン工科大学)の発表であ
る”SonifEye: Sonification of Visual Information Using Physical Modeling Sound
Synthesis”に送られた.本論文は視覚と聴覚両方の情報を拡張した多感覚ARに関
する発表である.多感覚の情報によって使用者にフィードバックを与えることで顕
微鏡を用いた外科手術など細かな作業の正確さの向上が期待される.音声を用いた
ARというのは新鮮で個人的にも非常に印象的な発表あった.
 私自身はこの度,Highly Diverse Cameras and Displays for Mixed and Augmented
Reality (HDCD4MAR)というWork Shopに参加し20分間の口頭発表を行なった.
初めての国際会議ということもあり,とても緊張したが,しどろもどろになりなが
らもなんとかやり遂げることができた.BanquetやCoffee Breakでは,日本のみな
らず様々な国の人たちと交流することができ発表のみならず,全ての時間がとても
有意義であった.また会場近くにあるブルターニュ公爵城を見学したり,レストラ
ンで美味しいワインを頂いたりと初のフランスを満喫することができた.
 次回のISMARはドイツのミュンヘンで行われる予定である.
https://ismar2017.sciencesconf.org/

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