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2017年9月26日

ヒューマンインタフェースシンポジウム2017 参加報告

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|◆ ヒューマンインタフェースシンポジウム2017
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緒方 省吾(京都大学)
 2017年9月4日から7日にかけて,ヒューマンインタフェースシンポジウム2017が
大阪工業大学梅田キャンパスにおいて開催された.今回で19回目となる本シンポジ
ウムの今年のテーマは「共感する,かたちにする」であった.日々変化するスマー
トフォンなどの道具と人をつなぐ未来のHIについて,121件の一般発表,62件の対
話発表の他にワークショップや特別講演などが盛大に行われた.
 5日から7日まで行われた一般発表では知覚・認知,感性・情動に関する人の特性
に関する研究成果,アプリケーションや機器を用いた障がい者や高齢者支援システ
ムの提案,スマートデバイスを用いた新たな情報提示方法の提案,VR・AR・3Dなど
を用いた研究成果など幅広い内容の発表が行われた.また,今回のシンポジウムで
は,当日会場に来られない参加者がテレプレゼンスロボットを用いて学会に参加し,
質問や意見を述べたりするような新しい議論や意見交流の形も見られ,発表後には
多くの意見,質問などの議論が活発に行われた.一般発表の中では,筆者は冨部氏
ら(芝浦工業大学)のぬいぐるみを見たときの「かわいい」感の心拍による評価の
研究に興味をひかれた.本研究では,ぬいぐるみを用いて実験を行い,感性的な価
値である「かわいい」について生体信号による評価を行っていた.
 5,6日にはポスターやデモによる対話発表が行われた.特に6日に行われたデモ
発表では,梅田氏ら(金沢工業大学)のモバイル端末を複数用いて,低コストでリ
アルタイム音空間のデザインを可能とするシステムのように,是非とも体験したく
なるシステムが多く展示されており,人気のあるデモでは,順番待ちの列ができる
など会場全体が賑わっていた.対話発表では,実際にシステムを体験でき,また発
表者との距離も近いこともあり,特に学生からの意見や質問などが一般発表の時よ
りも多く出ており,各日ともに会場全体にて有意義な議論が行われた.
 6日には合原一幸氏(東京大学)と田村大氏(株式会社リ・パブリック)による2
件の特別講演が行われた.合原氏からは,最近流行りの「ビッグデータを読み解く
ため」の数理的手法を生体データや工学データなどの実データを具体的な解析例と
して分かりやすく概説する講演が行われ,取得したデータから意味のある情報を抽
出しモデル化する手法が,ますます重要となる事が感じられる興味深い内容を聞く
ことができた.田村氏からは,イノベーションを生み出す環境の整え方の提案,イ
ノベーションをどのようにデザインしていけば良いのかなどの,非常に興味深い内
容を聞くことができた.
 次回のヒューマンインタフェースシンポジウム2018は,2018年9月5日から7日か
けて筑波大学で開催される.
https://www.his.gr.jp/sympo/his2017.html

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