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2015年11月26日

ACE2015 参加報告

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|◆ ACE2015 参加報告
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樋口啓太(東京大学)
 2015年11月16日-19日にかけて,ACE2015(12th International Conference on Advances in Computer Entertainment Technology)が,マレーシアにあるシンガポールとの国境沿いの都市であるジョホーバルのイスカンダル開発地域にて開催された.学会会場はレゴブロックをモチーフにした遊園地であるレゴランドのあるMall of Mediniであった.
 今回のACEではPaperが59件の投稿中13件(採択率22%)の採択と狭き門であった.また,Posterは22件(採択率52%),Creative Showcaseと呼ばれるデモセッションは8件(採択率33%)であり,いずれも厳しい査読を突破した質の高い発表であった.Keynote Speechとしてロボット工学者のTony Prescott氏(題目:Biomimetic robot companions for entertainment and education),脳科学者のKen Mogi氏(題目:Artificial and natural intelligences: Towards the full spectrum),世界的に著名なシェフであるAndoni Luis Aduriz氏から講演があった.Aduriz氏は実際に一部食品を配布しながらの講演であり「21世紀のシェフは料理を作るだけでなく,体験を作らなければならない」という言葉が印象的であった.その後のレセプションの前菜として,Aduriz氏の作った料理が振舞われ参加者は舌鼓を打った.今回のACE2015で特徴的であったのはPerformance Sessionとして4件の発表があり,早稲田大学平井氏による自動DJシステム”MusicMixer: Computer-Aided DJ System based on an Automatic Song Mixing”や神戸大学土田氏の球体型自走ロボットを用いたダンス支援システム”A System for Dancing with Multiple Robotic Balls”などが実演され会場を沸かせていた.
 来年のACE2016は日本の関西地方で開催されることが決定している.本年はPaperの採択数が非常に少なくなってしまったため,来年はよりも多くの先進的なエンターテイメントコンピューティングに関する論文を積極的に採択していきたいとのことであった.
 ACE2015
 http://ace2015.info/

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