NBiS2015 参加報告
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|◆ NBiS2015 参加報告
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江原康生(大阪大学)
2015年9月2日~4日の3日間にわたり,台湾・台北の淡江大学(台北キャンパス)でThe 18th International Conference on Network-Based Information Systems(NBiS 2015) が開催された.
NBiSはネットワークを活用した情報システムを対象とした国際会議であり,今回で18回目の開催となる.
毎年NBiSと同時開催される国際ワークショップInternational Workshop on Network-based Virtual Reality and Tele-existence(INVITE 2015)にて,筆者は研究発表を行った.INVITEは,近年の超高速ネットワーク技術やクラウドコンピューティング技術により,大規模3Dデータ処理や超高精細映像を活用した研究開発が世界中で盛んに行われるようになってきたことに伴い,その最新技術や動向に関する研究成果を議論するために、VRの基礎から応用分野を幅広く対象としたワークショップであり,今年で11回目の開催となる.
今年のINVITEでは,8件の論文が採択され,二つのセッションにおいて活発な議論がなされた.筆者は「An Evaluation on Realistic Sensation in Ultra-resolution Video Tele-communication with Tiled Display Wall」というタイトルで,タイルドディスプレイ環境における超解像度映像を用いた遠隔コミュニケーションにおける臨場感に関する評価実験について発表させて頂き,多くの方々から貴重なご意見を頂戴した.
他にもタイルドディスプレイ関係や3D関係の発表が行われたが,今年、筆者が特に興味深く感じた発表は,慶應義塾大学から発表があった「Healthcare Digital Signage Using Gamification Method」である.Gamification(ゲーミフィケーション)とは、ゲームが持つプレーヤを活性化させるノウハウをゲーム以外の領域に使うといった概念で,本研究ではデジタルサイネージの利用を促進することを目的として,この概念を取り入れたシステム構築が行われている.このような取り組みは,デジタルサイネージ分野のさらなる普及に向けて非常に興味深いものであり,今後の展開が期待される内容であったと思える.
次回は,2016年9月7日~9日の3日間にわたり,チェコ・オストラバで開催される予定であり,INVITEも例年通り,同時開催される予定である.
http://voyager.ce.fit.ac.jp/conf/nbis/2015/
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