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2015年8月25日

SIGGRAPH 2015(E-Tech) 参加報告

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|◆ SIGGRAPH 2015(E-Tech) 参加報告
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 SIGGRAPHは今年,アメリカ,ロサンゼルスの地で開催された.オプティクス分野
のいち修士学生である私だが,今回,インタラクティブ技術のデモ展示Emerging
Technologies(以下E-Tech)にContributorとして参加する機会を得た.右も左も
わからず参加した初SIGGRAPHであったが,8月9日から13日の5日間,これまで経験
したことのない学会の姿に,ただただ高揚しっぱなしであった.
 8月7日,ロスに着いた私は会場となるコンベンションセンターへ向かうことにな
っていた.飛行機の遅延によりすでに夜.「もう閉まっていると思うが,そこでい
いのか.」と,自身もうっすら抱えていた不安をタクシーの運転手に指摘されなが
らも,約束だからと向かった.到着して受け取ったのが,24時間パスである.全く
知らなかったが,展示準備は24時間体制で行うことができ,Contributorたちは7,
8日の準備期間夜を徹して作業して良い.実際,我々を含めた数グループが夜通し
準備に明け暮れていた.
 今回の展示は全26件であり,そのうち10件が日本からであった.USCによる200台
以上のプロジェクターを用いた裸眼立体ディスプレイや,東京大学によるローリン
グシャッターを用いたギターの弦振動の可視化“Wobble String”など,どのブース
も人が溢れており準備期間の殺伐とした雰囲気とうってかわって,会場は研究者か
ら観光客までが訪れる賑わいをみせていた.私が参加するグループはプラズマ発光
による触れる空中映像描画“Fairy Lights”を展示したが,準備から本番,来場者の
リアクション,ディスカッション,それらは新鮮かつ刺激的な体験であった.
 E-Techで展示されていた技術はどれも感銘を受けるものばかりであった.本当に
面白い技術は原理なんて知らなくても人を興奮させるし,むしろ面白いからこそ,
その技術の中身を自然と知りたくなる魅力をもっている.興奮気味でContributor
たちに質問をなげかける来場者を見て,私はなるほどそう感じた.
 異分野の私がこの学会を知り,参加したことで得られた視点は大きな収穫だ.
SIGGRAPH2016はアナハイム,来年も行こう.
SIGGRAPH 2015: http://s2015.siggraph.org/

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