エンタテインメントコンピューティング2012 参加報告
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|◆ エンタテインメントコンピューティング2012 参加報告
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松浦 大輔(京都工芸繊維大学)
エンタテインメントコンピューティング2012が2012年9月28日~30日の3日間,神
戸大学の百年記念館にて開催された.
今回で10回目となるエンタテインメントコンピューティングでは,「Enjoy &
Entertain !」をテーマとして,口頭発表が62件(含ショートプレゼン/オーガナイ
ズドセッション),デモ発表が47件行われた.今回も前回と同様に,ラジオ番組
「くらもといたるのいたらナイト」による広報活動が行われ,無料開放されたデモ
展示では台風接近による悪天候にも関わらず見学のために来場する一般客も数多く
見られた.
デモ展示では,「TouchCast」,「壁殴ローブ」などが展示される中,実ドラム
と仮想ドラムを統合することで両者の利点を活かした「AirsticDrum」や,赤外光
とIRフィルタを用いることで,物体の輪郭だけでなくその内側に隠された情報まで
影に現れる「透影」,「芯まで柔らかいぬいぐるみロボット」がデモ発表賞を受賞
した.
また,本年度の論文賞に選ばれたのは慶応大学の安 謙太郎氏らによる
「POPAPY:電子レンジの加熱によって作成するペーパークラフトの設計手法」だっ
た.POPAPYは電子レンジの加熱によってペーパークラフトへと変形する,ポスト
カードで,紙と熱収縮シートおよびアルミシートによって構成され,使用されるア
ルミシートはその形状,配置,大きさによって加熱後の紙の折れ角度や変形のタイ
ミングを調整することができる.今回の展示ではこれらをシミュレートすることが
できるPOPAPYシミュレータも実装されていた.デモ展示ではその場で作成してみせ
るなど,誰でも簡単に作成できることを紹介していた.
招待講演では,オタマトーンで有名な明和電機代表取締役社長の土佐 信道氏が
招かれ,様々な作品がその誕生エピソードと共に紹介された.また,講演では土佐
社長自身が描いたスケッチやオタマトーンの生演奏なども見ることができ,同日に
行われた懇親会にも参加していただくなど非常に貴重な経験となった.
次回のエンタテインメントコンピューティング2013は10月4日~6日に香川県のサ
ンポート高松で開催されることが予定されている.
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