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2020年2月26日

SICE SI 2019

富田洋文(筑波大学)

 SICE SI 2019は12月12日から14日にかけて香川県のサンポート高松にて開催され
た.この学会では843件のポスター及び講演発表が行われ,さらに今年はSIが20周
年ということもあり,20周年記念式典も開催された.20年という節目を迎えたSI
2019は例年以上の活気があった.
 SIでは,ロボットや医療福祉を始め,農業システムや情報メディアなどといった
幅広い分野の発表を見ることができる.SIの発表形式としては主にスポットライト
セッションとインタラクティブセッションがあり,スポットライトセッションとは
自分の研究を3分間で紹介するセッションであり,インタラクティブセッションと
はポスターを用いて自分の研究を他の研究者と議論できる時間である.多くのポス
ター発表があるSIではこのスポットライトセッションが重要であり,このセッショ
ンで自分に関連する研究や質問したい内容などの準備をすることができる.これに
より効率的に多くの研究のポスターを聞きに行くことが可能となる.また,セッ
ションによってはスポットライトセッションにて10分程度のキーノート講演があ
る.自分が参加した「触覚・力覚(1)」セッションでも生体計測に関する最新技術
の話を聞くことができ,さらにはその後のインタラクティブセッションにて十分な
質疑をすることができた.このようにキーノート講演の後でも気軽に質疑ができる
ことはSIの良い特徴とも言える.
 筆者は12日の「触覚・力覚(2)」セッションにて静電気力を用いた触覚ディスプ
レイに関する研究を発表した.インタラクティブセッションでは簡易的なデモ機を
設置し多くの研究者と我々の研究について議論した.同じ分野の研究者からは多く
の質問やアドバイスを頂き,それらの議論がその後の研究に役立てている.また触
覚ディスプレイを知らない他の分野の研究者も,デモを通して我々の研究に興味を
持ってくれた.
 このようにSIでは,自分の研究に関連する多くの研究者と議論ができ,また他の
分野の研究に触れることで多くの刺激受けることができる.次回のSICE SI 2020は
2020年12月16日から18日にかけて福岡県の福岡国際会議場にて開催される
(https://sice-si.org/conf/si2020/).

公式サイト:https://sice-si.org/conf/si2019/

Category: 学会参加報告