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2024年1月30日

VRSJ Newsletter – 2024年1月号 – ( Vol. 29, No. 1 )

日本バーチャルリアリティ学会 会員各位
Newsletter 2024年1月号をお届けいたします.
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日本バーチャルリアリティ学会
Newsletter – 2024年1月号 – ( Vol. 29, No. 1 )
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https://vrsj.org/
< 内容目次 >
1. 報告集
 ◆ ICAT-EGVE 2023
  百田浩二(大阪大学)
 ◆ ISS 2023
  五味遼太(東北大学)
2. 学会からのお知らせ
 ◆ 協賛行事のご案内
 ◆ 論文誌に関するご案内
3. 関連情報
 ◆ CALL FOR PAPER
 ◆ CALL FOR PARTICIPATION
 ◆ ニューズレター編集委員会からのお知らせ
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1. 報告集
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◆ ICAT-EGVE 2023
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百田浩二(大阪大学)
 2023年12月6日から12月8日の3日間にわたり,アイルランドのダブリン
において International Conference on Artificial Reality and Tele
xistence & Eurographics Symposium on Virtual Environments (ICAT-
EGVE 2023) が開催された.ICAT-EGVE は,人工現実とテレイグジスタン
スに関する国際会議(ICAT) と仮想環境に関するユーログラフィックスシ
ンポジウム(EVGE) が統合された国際会議である.会場は Trinity Coll
ege Dublin という創立1592年,創立者はエリザベス1世と歴史的な趣の
ある大学であった.
 開催33回目を迎える今回の国際会議は,3件のKeynote,18件のFullpa
pers,2件のShortpapers,20件のPostersと9件のDemosが行われた.Pap
ersの採択数は49件のうち20件であり採択率は41%となった.今回の口頭
発表は「DISPLAYS」「AVATARS & VIRTUAL AGENTS」「PERCEPTION」「3D
INTERACTION」「VISUALIZATION & NAVIGATION」「LEARNING & 3D RECO
NSTRUCTION」の6つのセクションで構成された.
 発表の中で最も興味深かったものは McDonnnell らによる Keynote の
「Take A Walk On The Wild Side: Experimenting With Human & Anima
l Avatars In Virtual Worlds」である.本講演では前半に,アバターの
外見がVR内の行動にどう影響を与えるかについて議論された.例えば2種
類のアバター,一方は顔が大きくぱっちりと丸く開いた目が特徴のアバ
ター,もう一方は顔が小さく細い目が特徴のアバターが表示され「どち
らの方が信用できそうですか?」といった問いかけがあった.会場の大
半が前者に手を挙げ,見た目によって与えられる影響が大きいことを確
認できた.後半は,非人間型のアバターについて議論され,犬や恐竜,
象,蜘蛛に鶏など,人間とは骨格がまるで違うものばかりであった.こ
の研究は人間の動きと,構造が異なる非人間型のアバターの動きをリア
ルタイムにマッピングする難しさがあり,いくつかの手法が紹介されて
いた.またバーチャル空間内の病室で診察されている犬になった被験者
が,犬の視点で不安そうに周りを見ている映像が流れたときには会場に
笑いが起きた.
 筆者はバーチャル空間内の自動車にウサギの耳状の付属物を投影し,
耳の揺れるアニメーションによって歩行者が自動車の挙動を理解しやす
くするという研究をポスターとして発表した.初めての国際会議では自
分の英語能力のなさに驚き恥じたため,日本に帰ったらまず英語の勉強
をしようと決意したことを覚えている.
 次回の ICAT-EGVE 2024 は日本の筑波大学で開催される.
ICAT-EGVE 2024公式サイト:https://icat.vrsj.org/2024/
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◆ ISS 2023
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五味遼太(東北大学)
 ACM ISS 2023(2023 ACM Interactive Surfaces and Spaces Confere
nce)は,2023年11月5日から8日にかけて,ペンシルベニア州ピッツバー
グで開催された.初日の11月5日にはワークショップやチュートリアルが
行われ,6日から8日にかけての本会議では,2件の基調講演や21件の口頭
発表が行われた.フルペーパーの採択率は29.7%(winter round: 25.8%
,summer round: 32.6%)で,採択された論文は論文誌「Proceedings o
f the ACM on Human-Computer Interaction」に掲載された.
 基調講演では, Jim Spadaccini氏が「Experience Design – Reshapi
ng Public Spaces with Digital Tools」という題でプレゼンテーション
を行い, Experience Designがどのように変化し,新たなデザインを可
能にするテクノロジーや効果的なツールがどのように活用されたか,具
体例を交えながら述べられた.
 フルペーパーの中から選ばれたBest Paper Awardは,Violet Yinuo H
an氏(Carnegie Mellon University)らの「BlendMR: A Computational
Method to Create Ambient Mixed Reality Interfaces」に授与された
.この研究では,Mixed Reality環境における視覚的混乱や注意の散漫を
引き起こすバーチャルコンテンツの過剰表示問題に対処し,物理オブジ
ェクトに2Dコンテンツをマッピングする「BlendMR」アプローチを提案し
た.BlendMRと従来の2Dウィンドウ型MRインタフェースを比較した実験で
は,視覚的混乱や注意の散漫を有意に減少させ,ユーザに好評であるこ
とが示された.また,Honorable Mention Awardが4件選出された.
 筆者は「UbiSurface: A Robotic Touch Surface for Supporting Mid
-air Planar Interactions in Room-Scale VR」という題で口頭発表を行
った.この研究は,空中でコントローラを固定して入力する際の腕の疲
労や入力精度の低下に対処するため,位置や高さが変わる遭遇型ロボッ
ト「UbiSurface」を提案した.提案した「UbiSurface」に関して,複数
ユーザでの利用やマルチロボットシステムに関する質疑・議論は活発で
,将来の研究への可能性が広がる一端となった.
 現地参加とZoomを通じたオンライン参加の間でスムーズに切り替えが
行われることが印象的だった.セッションごとに接続方法や資料の共有
方法が確認され,参加者や質問者が円滑にコミュニケーションを取れる
環境が整っていた.このハイブリッド形式の運営は,世界各地からの参
加者が活発に交流する場となっていた.
 また,デモンストレーションやポスター展示の前に設けられたサマリ
ーセッションがあった.このセッションでは,各発表者が簡潔に自分の
研究やデモの概要の説明を行った.これは,参加者がそれぞれの研究に
ついての理解を深め,展示をより効果的に体験するための素晴らしい機
会だった.発表者から直接の説明を聞くことで,より具体的な質問を準
備し,展示中のインタラクションを豊かにすることができたと考えてい
る.
次回のISS 2024は,2024年10月または11月に開催される予定だ.詳細な
日時や場所は未定である.
ISS2023公式サイト:https://iss2023.acm.org/
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2. 学会からのお知らせ
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|◆ 協賛行事のご案内
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■ AYAweek2024
会期:2024年3月2日(土)~10日(日)
場所:現地・WEB交流会・SNSその他
https://ayaweek.jp/2024/
■ サービス学会第12回国内大会
会期:2024年3月5日(火)~ 7日(木)
場所:筑波大学 東京キャンパス文京校舎(東京都)
http://ja.serviceology.org/events/domestic2024.html
■ インタラクション2024
会期:2024年3月6日(水)~3月8日(金)
場所:学術総合センター/一橋大学一橋講堂(東京都)
https://www.interaction-ipsj.org/2024/
■ ロボティクス・メカトロニクス講演会2024
会期:2024年5月29日(水)~6月1日(土)
場所:ライトキューブ宇都宮(栃木県)
https://robomech.org/2024/
■ 第27回画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2024)
会期:2024年8月6日(火)~8月9日(金)
場所:熊本城ホール(熊本県)
https://miru-committee.github.io/miru2024/
■ SCIS&ISIS2024
会期:2024年11月9日(土)~11月13日(水)
場所:アクリエひめじ(兵庫県)
https://soft-cr.org/scis/2024/index.html
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|◆ 論文誌に関するご案内
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https://vrsj.org/transaction/special_issue/
■ 投稿募集中の特集 1「メタバースと VR」
【募集要項】
 新型コロナウィルス感染症の流行拡大と同時期に頻繁に耳にするよう
になった「
メタバース」は、今でも多様に定義がなされており、その意味が一意に
定まってい
ません。一方で、メタバースという広い概念の下で、メタバースプラッ
トフォーム
に関する技術的な研究やそれらのプラットフォーム内で行われるコミュ
ニケーショ
ンを含めた多様な活動に関する研究、その空間内で築かれている多様な
社会に関す
る研究、メタバース内での身体であるアバタに関する研究等が盛んに行
われるよう
になってきました。
 メタバースとVRとの関係性についても、様々な議論が見られ、メタバ
ースに必ず
しもVRの要素は含まれないという意見もみられます。しかしながら、メ
タバースと
いう言葉が初めて登場した小説「Snow Crash」、メタバースブームを巻
き起こし
た Second Life、本学会編・発行の書籍であるバーチャルリアリティ学
(コロナ社)に
おけるメタバースの記述、Facebook社がOculus社を買収してMeta社へ社
名変更し
た経緯、メタバースは歴史的にVRと密接な関係があることは疑いようの
ない事実で
す。
 メタバースという言葉の流行と概念の多様な再定義が行われてきた近
年において、
メタバースと非常に密接な概念であるVRを専門とする日本バーチャルリ
アリティ学
会の研究者が、どのような考えに基づいて、このメタバースというテー
マを研究し
ているのかを学術論文としてまとめる事には学術的・社会的に大きな意
義があるも
のと考えられます。
 そこで、この度本学会では初めて、メタバースを大きなテーマとして
掲げた特集
号である、「メタバースと VR」特集号を企画する事となりました。研究
者の皆様
の積極的な投稿をお待ちしております。
 なお、言語は、日本語、英語、いずれでも投稿可能です。
【ゲストエディタ】
伊藤 研一郎(東京大学)
安藤 英由樹(大阪芸術大学)
雨宮 智浩(東京大学)
青山 一真(群馬大学)
中野 萌士(東京大学)
【締切】
◆投稿申込締切:2024年2月13日(火)
◆論文提出締切:2024年2月20日(火)
◆掲載予定: 第29巻3号(2024年9月末発行)
【提出先】
◆論文投稿サイト:https://mc.manuscriptcentral.com/tvrsj
【お問い合わせ】
日本バーチャルリアリティ学会編集事務局(vrsj-edit[at]bunken.co.jp
)
■ 投稿募集中の特集 2「マルチモーダル/クロスモーダル(仮)」
◆申込締切:2024年5月上旬
◆論文締切:2024年5月中旬
◆掲載予定: 第29巻4号(2024年12月末発行)
■ 今後の特集予定 1「人間拡張(仮)」
◆申込締切:2024年8月上旬
◆論文締切:2024年8月中旬
◆掲載予定: 第30巻1号(2025年3月末発行)
■ 今後の特集予定 2 「つかうVR(仮)」
◆申込締切:2024年11月上旬
◆論文締切:2024年11月中旬
◆掲載予定: 第30巻2号(2025年6月末発行)
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3. 関連情報
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|◆ CALL FOR PAPER
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■ Augmented Humans 2024
Date: April 4 – 6, 2024
Place: Melbourne, Australia
URL: https://augmented-humans.org/
Submission deadlines:
– Poster/Demos/Workshop: February 12, 2024
■ Haptics Symposium 2024
Date: April 7 – 10, 2024
Place: Long Beach, USA
URL: https://2024.hapticssymposium.org/
Submission deadlines:
– Works-in-Progress: January 31, 2024
– Hands-on Demonstrations: January 31, 2024
– Transactions on Haptics Posters: TBD
■ CHI 2024
Date: May 11 – 16, 2024
Place: Hawaii, USA
URL: https://chi2024.acm.org
Submission deadlines:
– Late Breaking Work: January 25, 2024
■ EuroHaptics 2024
Date: June 30 – July 3, 2024
Place: Lille, France
URL: https://eurohaptics.org/ehc2024/
Submission deadline:
– Full Paper: January 26, 2024
– Workshops Proposal: February 23, 2024
– WIP & Demos: April 12, 2024
■ SIGGRAPH 2024
Date: July 28 – August 1, 2024
Place: Denver, USA
URL: https://s2024.siggraph.org/
Submission deadlines:
– Emerging Technologies: February 21, 2024
■ UIST 2024
Date: October 13 – 16, 2024
Place: Pittsburgh, Pennsylvania, USA
URL: https://uist.acm.org/2024/
Submission deadline:
– Abstracts: March 27, 2024
– Papers: April 3, 2024
■ CHI PLAY 2024
Date: October 14 – 17, 2024
Place: Tampere, Finland
URL: https://chiplay.acm.org/2024/
Submission deadline:
– Full Papers: February 21, 2024
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|◆ CALL FOR PARTICIPATION
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■ TEI 2024
Date: February 11 – 14, 2024
Place: Cork, Ireland
URL: https://tei.acm.org/2024/
■ IEEE VR 2024
Date: March 16 – 20, 2024
Place: Orlando, USA
URL: https://ieeevr.org/2024/
■ CSCW 2024
Date: November 9 – 13, 2024
Place: San José, Costa Rica
URL: https://cscw.acm.org/2024/
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|◆ ニューズレター編集委員会からのお知らせ
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ニューズレター編集委員会では,「会議・イベント参加報告」「会員便
り」「新製
品情報」を,広く会員の皆様から募集しております.
お問合せ・寄稿先:
日本バーチャルリアリティ学会事務局
office[at]vrsj.org
※ [at]を@に変換下さい.
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[ニューズレター編集委員会]
<委員長> 半田拓也
<編集長> 藤本雄一郎・田辺健
<委 員> 片岡佑太・濱田健夫・藤田和之・ソンヨンア・磯山直也・平尾
悠太朗
・田井中渓志・脇坂崇平・亀岡嵩幸・手嶋仁志・堀江新・青山一真
<顧 問> 柳田康幸・武田博直
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発行者: 半田拓也
編 集: ニューズレター編集委員会(編集担当:堀江新)
発行日: 2024年1月25日
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