3DUI2013 参加報告
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|◆ 3DUI2013 参加報告
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黒木帝聡(慶應義塾大学)
今年のIEEE 3DUI(IEEE Symposium on 3D User Interfaces)も例年同様,IEEE
Virtual Reality(3月16日~20日)と併催される形で3月16日,17日の2日間で開催
された.会場は米国フロリダ州のオーランドにあるウォルト・ディズニー・ワール
ド・リゾート内にあるスワンリゾートホテルであった.オーランドは亜熱帯地域の
ため,温暖で雨もほとんど降らず非常に過ごしやすい気候であった.今年はディズ
ニーリゾートで開催されたこともあってか,家族連れで参加している参加者も複数
見かけた.また,ランチタイムには会場から歩いていけるディズニーワールド内の
レストランで思い思いに昼食を楽しんでいる参加者を多く見かけた.
シンポジウムでは1件のKeynote,21件のPapersとTechnotes,32件のPosters,9
件の3DUI ContestがIEEE VR2013のTutorialsやWorkshopsと並行して行われた.初
日のKeynoteではHasso Plattner InstituteのPatric Baudisch氏がNatural User
Interface Hardwareと題して,Command Line User Interface(CLU, CUI),
Graphic User Interface(GUI)に続く次世代のUser InterfaceとしてNatural
User Interface(NUI)について講演を行った.プロトタイプを交えながらの講演
はわかりやすく,多くの質疑と活発な議論が交わされていた.
Papers及びTechnotesは,2日間でGestures,Locomotion,Applications,
Perception and Illusionなど計5セッションの講演が行われた.Best Paperに選ば
れたのは白鳥らのExpressing Animated Performances through Puppeteeringとい
う発表であった.これはMicrosoft, Disney, AutoDesk, CMUの共同研究で,パペッ
トを用いたUIを使用することで3Dキャラクターに瞬時にアニメーションをつけると
いうものであった.発表時はアニメーションをつけている時の動画も上映され,そ
の研究の完成度と有用性の高さが非常に衝撃的であった.
シンポジウムの最終セッションで行われたAwardsセレモニーではBest Paper等の
表彰を行うだけでなく,その場でBest Poster Awardを3DUI参加者の投票で決定す
るというイベントも行われた.参加者1人1人に小型の電子機器が渡され,参加者は
司会者の合図と共に,1番良かったと思うPoster発表に対応した番号を押して投票
した.またその際,投票結果はリアルタイムに表示されており,投票が締め切られ
るまでは自分の投票を変更することも可能であった.これは過去の3DUIでも行なっ
ていた方法であったらしいが,今回が初参加となる筆者にとっては非常に刺激的で
チャレンジングかつ活発な本学会を象徴しているように感じた.
来年のIEEE 3DUIは米国ミネソタ州ミネアポリスで,例年同様IEEE Virtual
Realityと併催される予定である.
公式サイト:http://www.3dui.org/2013/
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