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2022年7月25日

ロボティクス・メカトロニクス講演会2022

田中 叡(電気通信大学)
 去る6月1日から4日にかけて,北海道札幌市のSORA札幌コンベンションセンターにてロボティクス・メカトロニクス講演会2022(以下ROBOMECH)が開催された.一昨年および昨年のROBOMECHは新型コロナウイルスのためオンライン開催となっていたが,情勢の安定に伴い,本年は対面とオンラインを併用したハイブリッド形式での会議となった.現地では例年通りのポスターセッションが行われたが,同時にチャットシステムLINC Biz上では現地・オンライン問わずすべての発表者が資料(ポスター等)と動画をアップロードし,チャットでの質疑応答も行われた.
 講演会では,会議名となっているロボティクス・メカトロニクス分野を中心に,VR・ARや触覚・力覚なども含めた幅広い分野にわたるオーガナイズドセッションに分かれて合計1209件の発表が行われた.また特別講演などの行事も行われ,VR学会に関係が深い行事としては,東京大学・稲見昌彦教授や広島大学・栗田雄一教授をはじめとした超人スポーツ研究の第一人者らによる「スポーツ工学×ロボメカ技術としての超人スポーツグランドチャレンジ」と題したシンポジウムも開催された.
 筆者は現地での発表および聴講を通して,純粋なオンラインとも対面とも異なるハイブリッドという形態の様々な特性を実感した.全発表者の資料や動画がオンラインで閲覧できるという点は,現地参加者の発表をオンライン参加者が聴講できるという意義だけでなく,現地参加者にとっても事前に内容を確認して議論の準備ができる,回り切れなかった発表を後で確認できるといった点で大きなメリットであった.一方で,実機を用いたデモや体験,会場の賑わいといった,オンラインでの再現が困難な要素もあった.
 次回のROBOMECHは名古屋にて開催される予定である.

公式サイト:https://robomech.org/2022/

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