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2018年2月22日

ACE2017 参加報告

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|◆ ACE2017
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池田 昂平(東京大学)
 ACM ACE(Advances in Computer Entertainment Technology)2017は12月14日か
ら16日の3日間にかけてイギリス・ロンドンのThe Shardという会場で開催された.
ACEは今年で14回目の開催となる.本会議はエンターテイメントコンピューティン
グ分野における最先端の研究を発表するための国際会議であり,コンピュータサイ
エンスにデザインや認知心理学などの学際的な知見を組み合わせて魅力的でインタ
ラクティブ性のあるエンターテイメント技術について提案と議論を行う.
 本年度の会議では59件の論文が採択され,基調講演が1件行われた.合計11のセ
ッションが3日間を通して一つの会場で順番に進められた.本年度は論文の提出時
にデモやポスター等のカテゴリが存在せず,論文は同じカテゴリの中で採択された.
さらに本年度の新たな試みとして,発表形式は自由形式とし,従来の登壇発表のよ
うにスライドを使ったスタイルだけでなく,壇上でパフォーマンスを行うなど様々
な方法でエンターテイメントコンピューティングの会議に相応しいプレゼンをする
ことが推奨された.当日はステージ上でシステムのデモを行いながらプレゼンした
り,実装したゲームを実際にオーディエンスに体験してもらいながら研究を発表す
る様子も見られた.また,登壇発表をした後でコーヒーブレイクの時間にデモを展
示することで,より活発な議論を交わす姿も見られた.二日目のセッション終了後
には,王立研究所という会場で参加者同士の交流を深める祝賀会も行われた.王立
研究所はイギリスでノーベル賞受賞者を輩出しただけでなく,マイケル・ファラデ
ーが市民向けの科学教室を開くなど,教育活動にも貢献してきた歴史がある.祝賀
会では,このような著名な科学研究所を借りて参加者同士の交流が行われた.
 本会議で発表された研究の中から,Hicksらによる”Leveraging Icebreaking
Tasks to Facilitate Uptake of Voice Communication in Multiplayer Games”と
いう研究を紹介する.この研究では協調型のオンラインゲームにおいて見知らぬ相
手と音声コミュニケーションをとるときに,アイスブレイクの伝統的な手法を取り
入れることでコミュニケーションの導入を支援している.協調型一人称シューティ
ングゲームの中で初めに自己紹介等の簡単な質問を用意してプレイヤーに発話で回
答させる手法をとり,有効性に関する評価を行った.また,シューティングゲーム
のみでなく他のゲームへの応用可能性についても議論を行った.基調講演はDr. 
David Levyによる”Can Robots and Humans Makes Babies Together?”というタイト
ルの講演が行われた.本会議のBest Paper Awardについては本稿執筆時には発表さ
れておらず,後日に改めて発表される予定である.次回のACE2018はアメリカのモ
ンタナ州で開催される予定である.
ACE2018の公式ページ:http://ace2017.info/

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