IEEE VR 2017 参加報告
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|◆ IEEE VR 2017 参加報告
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加藤史洋(東京大学) 国際会議IEEE-VR2017は米国Los Angeles国際空港に近いManhattan Beach Marrio
ttにて,3月20〜22日に開催された.参加者は589名と当初見込みよりも5
割ほど多くVRへの関心の高まりが窺える.
セッションはPapers, Posters, Panels, Demos, Keynote, Exhibitsで構成されP
apersは投稿総数174件から39件が採択(採択率22.4%)された.内訳はT
VCG採択16件(同,9.2%)とカンファレンス採択23件,TVCGからの招待5
件である.Postersは100件が採択されたが,1日毎の入替え制で掲示し,議論
セッション間の短い休憩内での議論であったため,他の著者の発表を聞きにくいと
の声もあった.Best Paper賞はDavid Dunn氏らによるWide Field of View Varifoc
al Near-Eye Display using See-Through Deformable Membrane Mirrorsで,Best
Poster賞はDavid M. Krum氏らによるVMotor Adaptation in Response to Scaling
and Diminished Feedback in Virtual Realityであった.
KeynoteはDavid A. Smith氏とTobias H?llerer先生からの講演で,AR/VRデバイス
の普及には分かりやすさが肝要であると説き.ARのためのリアルタイムな3Dセン
シングのシナジー例を示しながら,ARとVRの中間概念としてAugmented Virtuality
の提唱があった.
Anthony Steed先生,Doron Friedman先生,Greg Welch先生,Susumu Tachi先生
らによるPanel “Instantaneous Beaming to Distance Places” では,”Beamin
g is technologically possible in the medium future and will positively ben
efit society. For? Against?”について会場内で議論を深めた.少数のディスト
ピア派と大多数の肯定派がこの場の結論であったことから,未来は明るそうである.
DemosやExhibitsではOculusやHololensを用いた出展が多数見られた.レセプシ
ョンは,USC Institute of Creative Technologiesへ移動して,日本人も活躍する
ラボを見学し,特徴的な名前(Missing Citation, Plausibility Illusion,Late
ncy Optimization,Redirected Walking)のカクテルで交流を深めた.Banquetト
ークは,IEEE VGTC Technical Award受賞のMichael Zyda先生と,IEEE VGTC Caree
r Award受賞のGrigore Burdea先生による講演であった.また,Virtual Reality B
est Dissertation Award受賞のRavish Mehra氏からは,インタラクティブアプリケ
ーションのための,音響伝搬の動的な実時間計算に関する研究について聞くことが
できた.
来年はドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州のテュービンゲンで開催予定.
公式サイト:http://www.ieeevr.org/
2017年の受賞の推薦は:vrbestdissn17@gmail.com 宛へ(〆切:2017/5/1)
http://www.ieeevr.org/2017/