APMR2016 参加報告
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|◆ APMR2016 参加報告
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酒田 信親(大阪大学)
2016年4月22日および24日の3日間にわたり,Asia-Pacific workshop on Mixed-
Reality 2016 (APMR2016) が開催された.この会議は,2008年より8年間続いた
Korea-Japan workshop on Mixed-Reality (KJMR) を日韓からアジア,そして環太
平洋にリージョンを広げ,MRコミュニティの拡充と連携を目的とし,仕切り直しの
意味を込め新たなる名前を冠している.勃興期にあるアジア各国のMR/ARの関心度
を測りたいことや,アジアの各諸国のMR/AR需要に対して先だって唾を付けておき
たい気持ちや,日韓の開催地の候補が少なくなってきたという下心があったことは
否定出来ない改名でもあるのだが,この十年でのアジア諸国のMR/AR研究の高度化
や,アジア諸国の企業によるMR/AR関連製品の発売など,アジア各国の凄まじい成
長パワーや勢い,そして新たなる視点を取り入れたいのが改名の本心である.また,
オセアニアには南オーストラリア大学,HITLABニュージランド,HITLABタスマニア
などの著名なMR/AR研究グループ存在し,これらの研究グループとも時差の少ない
場所で1年に1回は意見交換をするのは決して悪くはないという目的も含んでいる.
さて,このような思惑で改名されたAPMR2016は韓国安東市で開催され,13件の口頭
発表と11件のポスター発表がなされた.また,今年より2件のKeynoteを盛り込み,
いよいよ国際会議としての体を整えた形となった.
さて,来年のAPMR2017は小生がGeneral Chairを務め,Asia-Pacificの名前に沿
った会議にしたいと考えている.開催地として参加者のリージョンを広げるために,
バンコクを予定している.バンコクは,多くのLCC航空会社が乗り入れしており,
300-500US$で各国からアクセス可能であり,かつMR/ARだけでなくVRの国際会議が
開催されることは少なかったので,地的訴求力が高いと考えている.また,来年よ
りペーパーや発表の質的向上を考えており,査読システムや発表形式の変更も視野
にいれたい.開催時期に関しては,これまでは4月であったが,5月末や6月上旬を
予定している.来年はAPMRの飛躍の年とし,将来的にはMR/ARのプレミアカンファ
レンスであるISMARの”裏”国際会議として認知されたいと考えている.来年もVR学
会員をはじめとする国内コミュニティからの参加・発表を是非お願いしたい.また,
会議の発展に寄与する様々な意見やアイデアを皆様から広く受け入れたいと考えて
いる.
http://haptics.khu.ac.kr/KJMR/
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