VSMM 2014 参加報告
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|◆ VSMM 2014 参加報告
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石川 尋代(慶應義塾大学)
2014年12月9日から12日にVSMM2014(20th International conference on Virtual Systems and Multimedia)が香港のCity University of Hong Kong, Run Run Shaw Creative Media Centreで開催された.最初の2日間に5つのWorkshop,後の2日間に本会議が行われた.
Keynoteは4件で,メディアアートヒストリー,ホログラムの応用事例,三次元計測の応用事例,ドキュメンテーションとデジタルヘリテージの事例であった.発表は口頭発表のみで49件,幅広い国々からの発表があり,日本からは3件であった.セッションの内訳はCulture & Heritage 23件,Image Science 5件,Information Visualization 9件,Creative Arts & Design 7件,Advances in Technology 5件であった.また,本年は20周年記念ということでVSMMの歴史を紹介するSpecial talkがあった.VSMMは日本の岐阜でスタートした国際会議で,SpeakerのProf. Harold Thwaitesは初開催から深く関わっており,日本におけるVR研究の画像も数多く紹介された.
参加人数はスタッフによると約60名とのことで,小規模の会議であり,アットホームかつ非常に自由な雰囲気の中での開催であった.参加者は技術に関する研究者より,デジタルヒューマニティやデジタルヘリテージ,メディアアートの研究者,ミュージアムのアートディレクターなどが多かったように思う.また,Closing sessionの挙手による確認であるが,筆者を含めて参加者の大半は今回が初めての参加だった.
Best paperはUniversity of AizuのProf. Michel Cohen “From Killing Trees to Executing Bits: A Survey of Computer-Enabled Reading Enhancements for Evolving Literacy”が受賞した.その他の発表としては,新しい技術の開発というよりは,VRやデジタル化などの技術を使って人間の行動や文化財などを扱うDocumentationやDigital Heritageに関する事例研究が多かったが,何をどのように扱うかのコンテクストやキュレーションが重要視されていた.技術系の研究者にとっても,このような技術を使った専門家によるキュレーションを知ることは研究開発の参考になると考える.
http://www.vsmm2014.org/
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