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2014年7月25日

3次元画像コンファレンス2014 参加報告

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|◆ 3次元画像コンファレンス2014
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山本紘暉(東京大学)

 2014年7月10,11日の2日間,東京大学・浅野キャンパスの武田先端知ビルで3次
元画像コンファレンス2014が開催された.1993年に発足し,今年で22年目を迎え
ることになる3次元画像コンファレンスは,3次元画像の表示や処理などに関わる研
究発表の場とであると同時に,社会的側面から3次元画像の応用について議論する
場となっている.
 今年のプログラム構成は3つの招待講演,5つの口頭セッション,ポスターセッ
ションからなっており,口頭発表は16件,ポスター発表は15件であった.招待講演
では苗村健教授,奥井誠人氏,千葉慎二氏による講演が行われた.特に,千葉氏に
よる「Kinect for Windows update 2014 テクノロジーの進化」では,新型の
Kinectについてその場でデモンストレーションが行われ,他では聞けないような詳
細まで説明されていた.口頭セッションは「アルゴリズム」「ホログラフィ」「3
次元画像処理」「応用及び評価一般」「立体投影」に分かれていて,ポスターセッ
ションではデモ展示も行われていて,研究のシステムが体験でき,その場で議論が
重ねられていた.
 筆者が気になった発表として,「P-2 仮想空間と実空間の矛盾を緩和した3次元
テーブルトップインターフェース」,「5-3 Massive fog Display -3次元インタ
ラクション可能な身体性メディアの開発」が挙げられる.P-2の研究ではステレオ
3Dディスプレイで仮想物体を表示しインタラクションする際に,手が仮想物体の中
に入り込んでしまう問題について,物体の形状変化と滑り抜けを用いることによる
解決策を提案している.物体の境界線上に制御点を並べ,指の内部の制御点につい
てバネを用いた変形の式により指の形に沿った変形ができる.また,仮想物体にか
かる合力が摩擦力を超えた時,滑り抜けるように設定することで,指の過剰な入り
込みの防止を実現した.5-3のMassive fog Displayは,従来の研究では層状の霧を
用いていたものを,体積状にした霧に応用することで,立体感のあるプロジェク
ションを可能にしたディスプレイである.霧を用いるという元々の発想やそれを体
積状に発展させるという発想が面白く,ユーザによる評価実験やアプリケーション
実装など,システムの詳細まで実験が行われていた.
 今回の会議では,基礎から応用まで広く分野をカバーしているものの,それぞれ
の研究は細かなところまで考えられたものであり,それぞれの研究の最先端を見る
ことができた.
 次回の会議は2015年7月に開催予定である.
公式サイトURL:http://www.3d-conf.org/

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