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2013年1月25日

WISS2012 参加報告

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|◆ WISS2012 参加報告
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丹羽真隆(情報通信研究機構)

2012年12月6日から8日にかけて,青森県三沢市にてWISS 2012 (20th Workshop
on Interactive Systems and Software)が開催された.WISSは,日本ソフトウェア
科学会インタラクティブシステムとソフトウェア(ISS)研究会主催のワークショッ
プで,毎年12月上旬頃に2泊3日の泊り込み形式で,インタラクティブシステムに関
する新しい実装技術や応用などに関して昼夜通して発表や議論が行われる.
WISSでは毎年テキストチャットができる環境が用意されており,口頭発表中など
に会場の聴衆同士での議論などが行われる.チャットツールの利用や,発表賞や対
話発表賞の投票などを行うため,参加者はほぼ全員がLaptop PCを持参しており,
各席にはAC電源及びネットワークに接続するための口が用意されている.
口頭発表セッションでは24件が発表された.最優秀論文賞に選ばれた”Squama:
プログラマブルな建築のための構成要素”は,壁面や窓などの建材の透明度を部分
的に変化させることによって,壁越しの物体を特定の人の視点からのみ見えないよ
うにマスクすることや,太陽の位置の変化に応じて透明・不透明な部分を制御する
ことにより,常に日が当たる場所や陰ができる場所を作ることが可能としている.
本発表中,チャットでは本棚など常に日光が当たって欲しくない場所があるのであ
りがたい,他にもこんな事に使えるのではないかなどといった内容の議論が行われ
ていた.
デモ・ポスターセッションでは,61件が3セッションに分けて発表された.また
本年は昨年までとは異なり,各研究の紹介を各デモブースで行い,その様子をメイ
ン会場へ生中継で届けることで実際のデモ機材を動かしながら説明することが可能
となった.これは参加者にもかなり好評で,恐らく来年も同じように行われるので
はないかと思われる.
本年も,ナイトセッションでは様々な発表がなされており,多くの参加者がそれ
らの発表者の周りに集まって議論などを行っていた.また,様々な研究などに関す
る議論や雑談を夜遅くまで,人によっては朝の7時頃まで行っていた.
また招待講演では,岩手医科大学の秋冨慎司先生に災害時医療に関するお話をし
て頂き,災害時に我々がどのように行動するべきか,何をしてはいけないのかにつ
いてなどの理解が深まり大変有益な情報が得られた.次回のWISS2013は,高知県の
土佐での開催が予定されている.
<a href=”http://www.wiss.org/

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