HOME » 学会参加報告 » CEDEC2011 参加報告
2011年9月30日

CEDEC2011 参加報告

+----------------------------------------------------------------------+
|◆  第11回VR医学会学術大会 参加報告
+----------------------------------------------------------------------+

清水 啓太郎(慶應義塾大学)

2011年9月6日~8日の3日間,神奈川県横浜市のパシフィコ横浜にてコンピュータエ
ンターテインメントデベロッパーズカンファレンス(以下CEDEC)2011が開催され
た.CEDECは毎年8~9月に開催され,ゲームを中心とするコンピュータエンタテイ
ンメントに携わる開発者が数多く集まりゲーム開発に関わる様々な講演を行う.本
講演会は企業や大学から多くの人が集まるが,組織での役職や分野は関係なく各々
が一人のクリエイターとして参加し,意見交換をできる場を作ることをコンセプト
とし開催される.そのためお互いのゲーム開発に関する知識や技術を自由に共有で
きる場となった.1999年の第1回開催以来13回目となる今回は,約200のセッション
が開かれた.
 本年のCEDECでは基調講演,特別招待セッション,ハイライトセッション,協賛
セッション,レギュラーセッション,ショートセッション,パネルディスカッショ
ン,ラウンドテーブル,インタラクティブセッションといった様々なセッション形
式で講演が行われた.9月6日に開かれた基調講演では,宇宙航空研究開発機構の國
中均さんが「未踏宇宙を拓くはやぶさ探査機搭載イオンエンジン」と題する講演を
行った.はやぶさに携わった中でのエピソードを聞くことができ,様々なケースや
事故を想定した開発が必要であるという訴えが印象的であった.ゲーム開発者もそ
うした心構えを持つことが重要であるという強いメッセージを感じ取ることができ
た.インタラクティブセッションでは,講演者が各ブースにてポスターを用意し,
研究の説明やデモンストレーションを受講者一人一人に対して行った.そのため,
各受講者から研究にする自由なフィードバックを受けることができ,活発な意見交
換が行われた.大学や企業から既存のゲーム分野に通じる研究のみならず,触覚イ
ンタフェースや,キャラクタとのインタラクション技術,AR技術など未来のゲーム
の可能性を示唆できるような多岐に渡る研究の発表が行われた.また,医療に役立
つゲーム技術や,中学生に向けたゲームプログラミング雑誌など,ゲーム文化の新
たな広がりを感じられるような発表も行われた.
 CEDEC2011に関する情報は http://cedec.cesa.or.jp/2011/ に記載されている.
 次回のCEDECは2012年8月20日~22日に同じパシフィコ横浜にて開催される.
Category: 学会参加報告

この記事へコメントすることはできません