HOME » 学会参加報告 » UbiComp2024
2024年12月25日

UbiComp2024

宮脇 輝(神戸大学)
 2024年10月5日から9日にかけて,オーストラリアのメルボルンにてACM
International Join Conference on Pervasive and Ubiquitous Computing
(UbiComp)とACM International Symposium on Wearable Computers(ISWC)が共
同で開催された.本会議は,ユビキタスコンピューティングおよびウェアラブルコ
ンピューティングの分野における,トップカンファレンスとして位置付けられてい
る.5日と6日はHASCAやOpenWearablesなどのワークショップが開催され,7日から9
日にかけて本会議が開催された.
 本会議では,論文誌IMWUTに採択された168件の論文がUbiCompにて発表され,
ISWCでは22件(Note 18件, Brief 4件)の発表が行われた.これらの発表は3つの
パラレルセッション形式で進められた.
 筆者が最も印象に残った研究は,Runze Liuらによる「SmartDampener: An Open
Source Platform for Sport Analytics in Tennis」である.この研究は,従来の
テニス用振動止めと同じ形状のデバイスを装着することで,ボールスピードやスト
ロークのタイプなど多様な指標を測定可能とするものである.筆者自身がテニスを
続けていることもあり,特に興味を引かれた研究であった.
 筆者自身はISWCのNote paper「Evaluation on Relationship between the
Useful Field of View and Presentation Method in Head-Mounted Display」につ
いて登壇発表を行った.本研究では,頭部装着型ディスプレイ(HMD)の装着や情
報提示が装着者の有効視野に与える影響を調査した.6分間の発表の後,3分間の質
疑応答の時間が設けられ,実験環境や有効視野の定義について意見交換を行った.
 来年のUbiComp/ISWCは,フィンランドのエスポーにて10月12日から16日の日程で
開催される予定である.

UbiComp/ISWC2024公式サイト: https://www.ubicomp.org/ubicomp-iswc-2024/

Category: 学会参加報告