VRSJ Newsletter – 2023年11月号 – ( Vol. 28, No. 11 )
日本バーチャルリアリティ学会 会員各位
Newsletter 2023年11月号をお届けいたします.
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日本バーチャルリアリティ学会
Newsletter – 2023年11月号 – ( Vol. 28, No. 11 )
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https://vrsj.org/
< 内容目次 >
1. 報告集
◆ UbiComp2023
猪熊 洸希(立命館大学)
◆ CSCW2023
Jack Jamieson(NTT 社会情報研究所)
2. 学会からのお知らせ
◆ 主催・共催行事のご案内
◆ 協賛行事のご案内
◆ 論文誌に関するご案内
3. 関連情報
◆ CALL FOR PAPER
◆ CALL FOR PARTICIPATION
◆ ニューズレター編集委員会からのお知らせ
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1. 報告集
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◆ UbiComp2023
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猪熊 洸希(立命館大学)
2023年10月8日から12日にかけてメキシコのカンクンにてACM International Joi
n Conference on Pervasive and Ubiquitous Computing(UbiComp)とACM Interna
tional Symposium on Wearable Computers(ISWC)が共同で開催された.UbiCompは
ユビキタスコンピューティング,ISWCはウェアラブルコンピューティングのトップ
カンファレンスである.8日と9日はHASCAやEarCompなどのワークショップが開催さ
れ,10日から12日にかけて本会議が開催された.
本会議では論文誌IMWUTに採択された164件の論文がUbiCompにて発表された.ISW
Cからは26件(Note 24件,Brief 2件)の発表があった.筆者はISWCにてNote pape
r「Input Interface with Touch and Non-touch Interactions using Atmospheric
Pressure for Hearable Devices」を発表した.イヤホンのハウジングに小さな気
圧センサを搭載することでイヤホンへの手の接触および非接触によるジェスチャ入
力を実現した研究である.4分の発表の後,1分の質問時間が設けられ,その後,発
表者全員がステージに登って20分間聴衆から質問を受けた.
ほかのISWCの発表で印象に残った研究は「TouchLog: Finger Micro Gesture Rec
ognition Using Photo-Reflective Sensors」である.この研究は爪にフォトリフレ
クタを装着し,人差し指で親指の腹をなぞるジェスチャを行い,皮膚の変形からジ
ェスチャ認識を行う研究である.同じジェスチャ認識に関する研究を行う身として,
連続的な入力だけでなく指にかかる圧力を計測することで離散的な入力も実装でき
る可能性があるこの研究は大変興味深かった.次回のUbiComp/ISWCはオーストラリ
アのメルボルンにて10月5日から9日の日程で開催される予定である.
UbiComp2023公式サイト:https://www.ubicomp.org/ubicomp-iswc-2023/
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◆ CSCW2023
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Jack Jamieson(NTT 社会情報研究所)
CSCW 2023 は,アメリカ,ミネアポリスで,3月14日から3月18日の5日間にわたり
開催された.最初のCSCWは1986年に開催され,2010年から年次のカンファレンスと
なり,これが26回目のカンファレンスとなった.CSCW はACM Special Interest Gr
oup for Computer-Human Interaction (SIGCHI)の後援を受けており,その主要なカ
ンファレンスはCHIである.会議の最初の2日間はワークショップと博士課程コロキ
ウムが行われ,残りの3日間が本会議であった.
CSCW 2023 はハイブリッドカンファレンスとして開催され,620人が対面参加し,
218人がバーチャル参加した.263件の論文,7つのパネル,7つのSpecial Interest
Groups,64件のポスター,13件の博士コンソーシアムのポスター,14件のデモ,お
よび20件のワークショップが発表された.予稿集には,カンファレンスで発表され
なかった一部の論文も含まれてる.総計で956本のフルペーパーが提出され,そのう
ち324本が受理された(受理率33.9%).
オープニングキーノートは小説家,ジャーナリスト,technology activistである
Cory Doctorow氏によって行われた.彼はインターネットの劣化と将来のインターネ
ットを改善するための,研究者と活動家の戦略について議論した.クロージングキ
ーノートはアルゴリズム倫理の分野での先駆者であるRumman Chowdhury氏によって
提供された.彼女はAIに関連する倫理的な問題に対処する方法を提案し,コミュニ
ティ監査の使用を提案した.
会議にはsocial computingに関連するさまざまな論文が含まれていた.特に顕著
なテーマとして,コンテンツモデレーション,誤情報,仕事,学校,およびその他
の文脈での新しい協力スタイル(リモートワークの新しいトレンドを含む)があっ
た.また,AIに関連した多くのセッションも行われ,「AI倫理」,「人間とAIの協
力」,「説明可能なAI」などが含まれていた.発表は,さまざまなバックグラウン
ドを持つ人々をサポートする姿勢を示した,具体的には,バイアスのあるコンピュ
ーティングシステムが人々に対して人種,アクセシビリティ,性別,精神衛生など
の偏見に基づいて害を及ぼし得る仕組みを明らかにし,これらの問題を解決する方
法を提案した.
筆者は16日に,データの携帯性を使用してユーザーの権利と自律をサポートする
方法に関するプレゼンテーションを行った.CSCWの参加者はさまざまな研究関心を
持っているため,様々な視点から本研究について有意義な議論ができた.今後,よ
り多くの日本の研究者が参加されることを願う.会議の参加者たちの多様な視点は
非常に有益であり,この会議は異なる視点を学ぶ絶好の機会である.
次回のCSCWは2024年10月にコスタリカ,サンホセで開催される.
CSCW2023公式サイト:https://cscw.acm.org/2023/
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2. 学会からのお知らせ
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|◆ 主催・共催行事のご案内
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■ ICAT-EGVE2023
会期:2023年12月6日(水)~8日(金)
場所:Dublin, Ireland
https://icat-egve-2023.org/
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|◆ 協賛行事のご案内
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■ 第31回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS2023)
会期:2023年11月29日(水)~12月1日(金)
場所:Royal Hotel 八ヶ岳(山梨県)
https://www.wiss.org/WISS2023/
■ 第150回ロボット工学セミナー
会期:2023年12月5日(火)
場所:オンライン
https://www.rsj.or.jp/event/seminar/news/2023/s150.html
■ 第30回ディスプレイ国際ワークショップ
会期:2023年12月6日(水)~8日(金)
場所:朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター(新潟県)
https://www.idw.or.jp/
■ 国際画像機器展 2023
会期:2023年12月6日(水)~12月8日(金)
場所:パシフィコ横浜 ホールD(神奈川県)
https://www.adcom-media.co.jp/ite/
■ HCGシンポジウム2023
会期:2023年12月11日(月)〜12月13日(水)
場所:北九州コンベンション協会 AIM3F(福岡県)
https://www.hcg-ieice.org/hcg-symposium/2023
■ 第24回 SICE システムインテグレーション部門講演会
会期:2023年12月14日(木)~12月16日(土)
場所:朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター(新潟県)
https://sice-si.org/conf/si2023/
■ サービス学会第12回国内大会
会期:2024年3月5日(火)~ 7日(木)
場所:筑波大学 東京キャンパス文京校舎(東京都)
http://ja.serviceology.org/events/domestic2024.html
■ インタラクション2024
会期:2024年3月6日(水)~3月8日(金)
場所:学術総合センター/一橋大学一橋講堂(東京都)
https://www.interaction-ipsj.org/2024/
■ SCIS&ISIS2024
会期:2024年11月9日(土)~11月13日(水)
場所:アクリエひめじ(兵庫県)
https://soft-cr.org/scis/2024/index.html
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|◆ 論文誌に関するご案内
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https://vrsj.org/transaction/special_issue/
■ 投稿募集中の特集 1「質感」
【募集要項】
質感の理解は,人間が実世界を認識する情報処理や知覚のメカニズムを理解する
上で重要です.このような質感は物理的な特性と知覚の関係が複雑に絡み合う領域
であり,心理学,工学,脳科学などの異なる学問領域を統合した学際的なアプロー
チを促進してきました.これにより,質感の物理的なモデリングや質感の再現技術,
質感情報の統合など,より総合的なアプローチが可能になっています.
質感の理解は学術的な興味だけでなく,社会的にも必要とされています.例えば,
質感は製品デザインにおいて重要な要素であり,より魅力的で使いやすい製品を設
計するための指針を得ることができます.また,質感は,消費者の行動や選好にも
影響を与えます.具体的には,商品の包装の質感が高品質であれば,商品の価値が
高いと認識され,消費者の選択に影響を与えることがあります.そのため,質感の
研究は商品デザインからマーケティング戦略まで,さまざまな分野で有益な技術と
して応用される可能性があります.
仮想現実感(Virtual Reality; VR),複合現実感(Mixed Reality; MR),拡張
現実感(Augmented Reality; AR)においては,物理シミュレーションと質感表現を
組み合わせることで,現実のような質感の再現を実現する質感提示,機械学習アル
ゴリズムを使用して,現実の物体や材料の質感を学習し,それを基にした仮想オブ
ジェクトの質感生成,さらには,触覚デバイスや触覚センサーを用いて,仮想オブ
ジェクトの質感や触感を再現する触覚フィードバックの研究や,視覚情報や聴覚情
報,触覚情報などを同期させた,マルチモーダルな質感の統合なども試みられてい
ます.
本特集号では,「質感」と題し,質感の解明や再現,提示,応用について論じる
研究を広く募集します.皆様の積極的なご投稿をお待ちしています.なお,言語は
日本語または英語のいずれでも投稿可能です.
【ゲストエディタ】
天野 敏之(和歌山大学)
北原 格(筑波大学)
岩井 大輔(大阪大学)
渡辺 義浩(東京工業大学)
【締切】
◆申込締切:2023年11月30日(木)
◆論文締切:2023年12月14日(木)
◆掲載予定: 第29巻2号(2024年6月末発行)
【提出先】
◆論文投稿サイト:https://mc.manuscriptcentral.com/tvrsj
【お問い合わせ】
日本バーチャルリアリティ学会編集事務局(vrsj-edit[at]bunken.co.jp)
■ 投稿募集中の特集 2「メタバースとVR」
◆申込締切:2024年2月上旬
◆論文締切:2024年2月中旬
◆掲載予定: 第29巻3号(2024年9月末発行)
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3. 関連情報
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|◆ CALL FOR PAPER
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■ VR 2024
Date: March 16 – 20, 2024
Place: Orlando, USA
URL: https://ieeevr.org/2024/
Submission deadline:
– Posters: December 17, 2023
■ Augmented Humans 2024
Date: April 4 – 10, 2024
Place: Melbourne, Australia
URL: https://augmented-humans.org/
Submission deadlines:
– Full/Short Paper: January 8, 2024
– Poster/Demos/Workshop: February 12, 2024
■ Haptics Symposium 2024
Date: April 7 – 10, 2024
Place: Long Beach, USA
URL: https://2024.hapticssymposium.org/
Submission deadlines:
– Works-in-Progress: January 31, 2024
– Hands-on Demonstrations: January 31, 2024
– Transactions on Haptics Posters: TBD
■ CHI 2024
Date: May 11 – 16, 2024
Place: Hawaii, USA
URL: https://chi2024.acm.org
Submission deadlines:
– Interactivity: January 17, 2024
– Late Breaking Work: January 25, 2024
■ CSCW 2024
Date: November 9 – 13, 2024
Place: San José, Costa Rica
URL: https://cscw.acm.org/2024/
Submission deadline:
– PACM HCI journal: January 16, 2024
■ EuroHaptics 2024
Date: June 30 – July 3, 2024
Place: Lille, France
URL: https://eurohaptics.org/ehc2024/
Submission deadline:
– Full Paper: January 26, 2024
– Workshops Proposal: February 23, 2024
– WIP & Demos: April 12, 2024
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|◆ CALL FOR PARTICIPATION
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■ ICAT-EGVE 2023
Date: December 6 – 8, 2023
Place: Dublin, Ireland
URL: https://icat-egve-2023.org/
■ SIGGRAPH ASIA 2023
Date: December 12 – 15, 2023
Place: Sydney, Australia
URL: https://asia.siggraph.org/2023/
■ TEI 2024
Date: February 11 – 14, 2024
Place: Cork, Ireland
URL: https://tei.acm.org/2024/
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|◆ ニューズレター編集委員会からのお知らせ
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ニューズレター編集委員会では,「会議・イベント参加報告」「会員便り」「新製
品情報」を,広く会員の皆様から募集しております.
お問合せ・寄稿先:
日本バーチャルリアリティ学会事務局
office[at]vrsj.org
※ [at]を@に変換下さい.
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[ニューズレター編集委員会]
<委員長> 半田拓也
<編集長> 藤本雄一郎・田辺健
<委 員> 片岡佑太・濱田健夫・藤田和之・ソンヨンア・磯山直也・平尾悠太朗
・田井中渓志・脇坂崇平・亀岡嵩幸・手嶋仁志・堀江新・青山一真
<顧 問> 柳田康幸・武田博直
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発行者: 半田拓也
編 集: ニューズレター編集委員会(編集担当:手嶋仁志)
発行日: 2023年11月28日
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