3DUI2016参加報告
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|◆ 3DUI2016 参加報告
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浦西 友樹(大阪大学)
2016年3月19日および20日の2日間にわたり,IEEE Symposium on 3D User
Interface (3DUI 2016) が開催された.昨年までと同様に本会議はIEEE Virtual
Reality (VR 2016) との併催であり,会場もIEEE VR 2016と同じアメリカ・サウス
カロライナ州グリーンヴィルに位置するHyatt Regency Greenville,IEEE VR2016
のWorkshopsやTutorialsと並行して開催される形態であった.
本シンポジウムでは,54件のFull Paper投稿,29件のTech Paper投稿があり,そ
れぞれ18件,4件が採択された.また,Full Paper投稿のうち10件がTechnoteとし
て採択された,以上より,全体の採択率は38%であった.さらに,18件のポスター
発表が採択された.
初日のKeynoteでは,米国コロンビア大学のSteven K. Feiner氏が「Getting
Real」と題し,自らの研究を多くのビデオとともに紹介した.質疑応答では「VR
or AR?」という根源的な議論が交わされるなど,聴衆の興味を大いに惹きつけた.
Keynoteの後に開始された口頭発表は6つのセッション — 3D Interaction,
Navigation,Multimodal & Multisensory,User Studies,Augmented Realityおよ
びPerceptionから成り,22件の最新の研究成果が発表され,熱い議論が交わされて
いた.本年のBest Paper AwardはA. Fernandesらの “Combating VR Sickness
through Subtle Dynamic Field-Of-View Modification” に,Best Technote Award
はS. Freitagらの”Automatic Speed Adjustment for Travel through Immersive
Virtual Environments based on Viewpoint Quality” に贈られた.1日目の夜には
3DUI Contestが開催され,6件のデモが採択されたが,残念ながらそのうちの1件が
トラブルによりデモ不可能であったため,5件のデモが実施された.3DUI Contest
およびポスター発表には観客投票の機会が用意されており,デモやポスターを通じ
て積極的に自身の研究をプレゼンテーションする発表者たちの姿が印象的であっ
た.
来年の3DUIはアメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスで開催予定である.来年
もVR学会員をはじめとする国内コミュニティからの積極的な発表に期待したい.
Category: 学会参加報告
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